目的;機能性月経困難症の治療におけるNSAIDsの有効性と安全性を決定する
コクランSR、80のRCTは、24の並列群間比較試験(2372名)と、56のクロスオーバー試験(3448名)、5820名
P)機能性月経困難症の女性(15.8-32.2歳)
除外;二次性月経困難症の女性、月経周期が不規則で頻度の低い女性、経口避妊薬・子宮内避妊器具を使用している女性、妊娠中・授乳中の女性
E)C)NSAIDs vs プラセボ、NSAIDs vs NSAIDs、NSAIDs vs アセトアミノフェン
O)痛みの軽減を評価したデータを二値的にまとめた
NSAIDsはプラセボに比べて機能性月経困難症の疼痛を緩和した
OR4.37[95%CI3.76-5.09]
有害作用はNSAIDsのほうが多い(吐き気や嘔吐など胃腸症状、頭痛めまいなど神経系症状)
OR1.29[95%CI1.11-1.51]
イブプロフェンはプラセボに比べて有効
OR5.22[95%CI3.62-7.52]
アセトアミノフェンよりNSAIDsのほうが有効かも
OR1.89[95%CI1.05-3.43]
※研究の質が良くない
無作為化の経緯が不明であったり、盲検化されていない研究だったり、ランダム化の手順が記載されていないものが多く組み入れできない
わかったこと
NSAIDsは生理痛の緩和に効果的であるが、副作用も無視できない
どのNSAIDsが良いかは、差が認められず、とりあえずどれでもよさそう
アセトアミノフェンよりもNSAIDsのほうがよく効きそう
生理痛は、中学生でもしんどい子はしんどいと思うので、有効な薬を選べるといいのだけど、市販のアセトアミノフェンって体重でなく年齢で量が決まっているうえに、ちょっと少なめなので、効きにくそうだなぁと思ったり。
あと、胃腸障害に注意が必要、なるべく空腹時を避ける。何か食べてから飲みましょう。